美術作家 加藤苑 # EN KATO Art Works / ART WORKS INDEX


  ART WORKS ①~⑤ ―― 麻紙にアクリル絵具、岩絵具、箔等を用いた現代絵画
              自身のコンセプトに基き、普段 個展やグループ展などで発表しているもの


ART WORKS① 線描の重複による人物

2010年~。現在、最もメインとして制作している作品。
独特の線描を重ねることにより浮き出る何処か現実味のない人物像。
混沌とした中にも静寂を感じさせる画面を意識し、時間の推移による動きの変化と、それに伴う存在の認識の曖昧さを表現している。

平面的に構成した画面の中にあえて空間と時間をを盛り込み、限られた画面の中で一義的な意味を確定しない形を可視的に提示する試みは、落ち着いた色味による安心感と裏腹に、何処か危うい不安定さを持ち合わせている。

又“線”は、実際には存在せず面上に於いて実現可能なものであり、引く・描く行為自体による身体性と、作家の見解や感情・癖等がより明確に表れる場所でもあり、存在というテーマに適する1要素と考える。
線描の部分は一筆描きと思われがちだが、線の方向性、動きや流れ、太さ、収まり方など、下図の時点でかなり時間をかけて決めている。







ART WORKS② 仮装シリーズ

2008年~。
平面的・装飾的に描いた 顔のない人物の“顔”。
ネット社会と言われる現在の情報社会の中では、何かと「表現の自由」を掲げて無責任な意見や情報が行き交い、なかなか実態の見えない、顔の見えないものが多い。CGやメディアによるバーチャルな経験が自然と増え、どこか現実や自己、人に対する認識が曖昧になりつつあるのではないか。
また一部には、流行や企業の戦略に踊らされ、似たような格好やメイクをし 個々の見分けがつかない人々や、表面ばかりを繕う人々もいる。
そんな現代の空虚感を、ポップな画面で皮肉的に表現した。

平面をあくまでも平面として捉えた画面作りは、自分が日本人であるという意識からである。独自の表現を遂げてきた日本の
美術・カルチャーは、在るものを在るがままに捉える自然主義精神に由来するものと考えている。


ART WORKS③ 想像妊娠シリーズ

制作を序除に主観的な視点へと移行させた2008~2009年の作品。
“想像妊娠”、非物質的・不視覚的なものが表出してしまうこの現象は、創作活動とも類似したところが在るように感じる。

少子化も含め、社会の中での女性の現状を指摘する面もあるが、ジェンダー論としてではなく、当時全く別の仕事を持ちながら作家としての自立を目指していた1人間の主観的な立場から、この自由な国で生きる人の矛盾と空虚を表現した。

「Calendar-Month×12-〔Ⅲ〕」では、実験的ではあるが、このテーマに以前からの“手の殻”の要素を再度画面に取り入れ、新たな「カレンダー」シリーズとしている。




ART WORKS④ 装飾シリーズ/他

■装飾シリーズ
2007年、徐々に作業と化してしまった手の殻シリーズから一旦離れ、全く別の画面作りをした作品。
 「描く」ことは、私にとって、様々な不安を逃れる為の行為でもある。又、装飾する・飾るという行為について、私は、人やモノや空間を華やかに見せると同時に、何かをうめる行為であり、表面に出ることが望ましくない何かを隠していく為の行為であると捉えている。

以前の“手の殻”シリーズで、線を引くことによって「身体性」を表現したのに対し、今回は細かな“文様”を描くことの中にそれを暗示した。
自己の痕跡である文様の面と、物質としての存在感をもつ“箔”を貼った面、生のままの和紙の面との対比で構成した、平面的・装飾的な作品。

画像で見るとCGだと思われがちだが、下図から全て手描きである。

■その他の作品 ――― ART WORKS①~⑤以外の学生時作品。


Art Works⑤ 手の殻シリーズ

2005~2007年。 自己の認識に焦点を置いた作品。
今日、情報化社会や集団社会という日常生活の中で、人はどれだけ自己を意識することがあるだろうか。人の見解は多様でありながら、生と死・現実と理想・善と悪等、二元的な見方をすることが多い。そして、その相対する二つの概念に挟まれた、深いグレー・エリアを経験する。そこには混沌や矛盾が混在し、不安が生まれ、悩み、試行錯誤を繰り返す。しかしこのグレー・エリアこそが二元の間に介在する一種の多様性なのであり、この状況の中で自己の思想や方向、生き方を探していく。

ここでは線描で描いた手形――中身の抜けた、手の殻が登場する。多数あるうちのどの位置の手形にでも、鑑賞者は自己をあてはめることが出来る。
“手”とは、手相や指紋等遺伝的な要素と、職業や生活による環境的な要素のどちらも顕著に現れ、顔同様“個”を特定出来る特別な部分である。その個性をあえて消去し、殻又は箱である手形は、個々が自由に出入り可能な“モノ”として画面上に存在する。

カレンダーシリーズでは、365日のうちの1日である今日の自己の行動を確認する事を目的とし、ポジションシリーズでは、グレー・エリアにおいて、情報や集団に埋もれ見失ってしまった自己の在り方を探る事を目的とした。 三分六サイズや120号、5m以上の作品など、大作が中心。






        ILLUSTRATION/DRAWING/OTHERS   /  DESIGN WORKS  
        CG ANIMATION /CHARACTER  /   参考用 デッサン/着彩





イラスト/挿絵/ドローイング

ここでは一部の作品を紹介しています。
★イラスト/挿絵 ―― 依頼を受けて制作したイラストなど。
           順次追加します。
           CDジャケットや歌詞冊子の挿絵など多数。
★ドローイング(エスキース)――
     スケッチや下絵など、完成作品へ昇華させるための習作。
     又、イメージを色や線で端的に表現したものや、普段
     無意識に手を動かして描いたものなど。

イラスト価格はサイズ、その時のスケジュールに依る為、応相談となります。リクエストの細かさによっても変動します。又、枚数が多い場合は、単価をお安く出来ます。
背景・場面設定・登場人物など細部まで指定のあるものや、制作に日数を要するものなどと、簡単なイラスト・キャラクター、大まかなイメージ以外お任せのものなどでは、価格が変わります。
メールにてご相談下さい。


注文制作/デザイン/ウェルカムボード他

コンセプトに沿った作品やイラスト・挿絵以外での、注文制作物の一部を載せています。
グラフィックデザイナーとして仕事もしていますが、勤務先でのデザイン制作物等はHPには一切載せていません。
こちらに掲載のものは手描きでの制作物が多めです。

過去の制作例としては、結婚式ウェルカムボード、チラシ、店舗ポスター、ロゴ、飲食店メニューやのぼり、名刺、Webデザインなど。
全て、手描き、PCどちらでも可能です。ご予算に合わせてお作りします。
他デザインのご依頼もお気軽にご相談下さい。




CGアニメーション/キャラクター

3DCGは初心者。
基本的には Maya、AfterEffects、Photoshopを使用。


画像のキャラクター達を動かし、フルCGでの短編コメディー作品を制作していましたが、中断している為一部シーンの静止画像のみをUPしています。


※仏像ではありません。あくまでも空想の、仏像的キャラです。



参考作品  デッサン/水彩

お仕事の依頼をお考えの方へ、参考用に載せています。
予備校時代の、受験用のデッサン、着彩作品です。

デッサン ―― 基本的に木炭紙大の画用紙。たまにB2も。素材は鉛筆。
      大抵、1枚 12時間。

着彩 ―― 基本的にB2サイズの画用紙だが、木炭紙大もあります。
    素材は鉛筆、透明水彩、アクリル絵具など。1枚 6~12時間。

デッサンや着彩の講師なども単発で承ります。お問合せ下さい。




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